NASHとは?②

更新日:2021-06-30

肝臓のはたらき

肝臓は右横隔膜のすぐ下にあり、大部分は右の肋骨に覆われるように存在します。腹部最大の臓器であり、体重の50分の1程度の重さをもちます。つまり、体重が50kgの人であれば約1kgの肝重量となります。

肝臓は多岐にわたる機能を有します。代表的な機能として、①栄養の代謝・貯蔵、②老廃物や毒物の処理、③ビリルビンの代謝、④胆汁の産生があげられます。

 

NASHの病態は幅広い

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、肝臓の脂肪蓄積に炎症、肝細胞障害、線維化が加わった病態です。アルコール量は男性では30g/day以下、女性では20g/day未満が条件となっています。NASHは病理学的には脂肪肝に炎症、肝細胞障害が加わったものから肝硬変に至るまで幅広い病態があります。また、近年は肝細胞がんの原因として注目されています。

 

NASHに病初期にはNASH特有の自覚症状はない

NASHはメタボリックシンドロームの肝臓における表現型です。したがってNASHの病初期にはNASH特有の自覚症状はなく、メタボリックシンドロームの病態が合併症としてとらえられます。すなわち、肥満をベースにして耐糖能異常、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を伴う病態です。健康診断や糖尿病、高血圧、脂質異常症の治療中に腹部超音波検査で脂肪肝を指摘されることが発見契機になることが多いです。

肥満に伴う睡眠時無呼吸症候群を合併することがあり、睡眠時無呼吸症候群はNASHをさらに進行させるとされます。また、NASHでは糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病歴を合併していることが多いので、その病歴が長いと動脈硬化が出現し、脳卒中や虚血性心疾患の併発もしばしばみられます。

 

肝硬変に至った場合

肝硬変に至ると肝硬変の症状がでてきます。肝硬変でも肝予備能が保たれている代償期には自覚症状はほとんどありませんが、手掌紅斑やくも状血管腫などの身体所見が出現することがあります。肝予備能が低下した非代償期に至ると黄疸、腹水・浮腫、肝性脳症、食道静脈瘤などが出現します。

 

出典:「NutritionCare第8巻7号」、メディカ出版、2015年7月

 

 

出典:肝硬変 | 緑区・天白のさくら医院|消化器内科・婦人科・胃腸科・整形外科・健康診断 (sakura-nk-clinic.com)

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