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貧血とは

更新日:2013-02-12

貧血とは、赤血球の数が正常値より減少したり、血液中の赤い色素のヘモグロビン(鉄を多く含む蛋白質)が不足した状態をいいます.

正常値は?

●赤血球・・血液1㎜中に約450万(女)~約500万(男)

●ヘモグロビン・・血液100mlあたり約13g(女)~約15g(男)※ヘモグロビンが女性11g、男性12g以下を貧血といいます。

貧血の症状

ヘモグロビンが不足すると血液がうすくなり、酸素の運搬が十分に行われないため、次のような症状が現れます.

顔色がすぐれない・からだがだるい・頭痛・めまい・息切れ・どうき・疲れやすい・眠れないい・食欲がない・イライラする・手足が冷える・爪や結膜の色が白っぽい

貧血の種類

1.鉄欠乏性貧血

原因

(1)胃切除・吸収不良症候群・などによる鉄の吸収障害がある場合

(2)少食・偏食などにより、鉄摂取量が不足している場合

(3)妊婦・十二指腸潰瘍・潰瘍性大腸炎・子宮筋腫・痔などによる急性および慢性出血により、鉄排泄量が増加している場合

症状

上記の貧血の症状に加えて、舌炎・口角炎・嚥下障害・胃粘膜萎縮による胃部不快感・さじ状爪・異食症(泥、釘、氷等を好んで食べる)等があります。

血液検査で見られる状態

ヘモグロビンの低下・赤血球の変形・網赤血球の減少・血清鉄の低下・UIBC(不飽和鉄結合能=鉄を運搬する蛋白が鉄を結合していない部分)の増加・フェリチン(貯蔵鉄)の著明な低下

ヘモグロビンの低下・赤血球の変形・網赤血球の減少・血清鉄の低下・UIBC(不飽和鉄結合能=鉄を運搬する蛋白が鉄を結合していない部分)の増加・フェリチン(貯蔵鉄)の著明な低下

治療

(1)食事療法

(2)鉄剤の投与(内服薬、注射) 

2.悪性貧血

原因:ビタミンB12の欠乏

特徴:血液中に異常に大きい赤血球が出現します。胃全摘出手術後、慢性アルコール中毒患者などにみられます。

3.溶血性貧血

何らかの原因で赤血球がもろくなり、寿命が短くなると骨髄での造血が間に合わなくなって貧血になります。先天的に赤血球に異常がある場合と自己免疫性疾患のような後天的に起こる場合とがあります。

4.再生不良性貧血

原因:骨髄での造血障害によって起こります。放射線の被曝や有機溶剤を長年扱ったりした場合など以外は、殆どが原因を特定できない突発性貧血です。

症状:多くの場合ゆっくりと進行するので皮膚、粘膜の蒼白以外に自覚症状が現れないことがあります。

治療:輸血以外には骨髄移植が治癒を期待できる唯一の治療法です。

※スポーツ貧血※

○ 激しいトレーニングによって発生

○ 貧血症の人が選手としてトレーニングしている

⇒原因は同じではありません。

*貧血であるからといって、単純に鉄を補給したり、蛋白質を十分にとるというような基本的な食事対策をとっても、貧血を治すことにはならないことが多いのが現実です。

*血液における貧血状態よりも筋肉における貧血状態が深刻であると言えます。

* 鉄の不足も問題であるが、鉄を結合して機能を発揮する蛋白質そのものの合成が不充分である可能性があります。

貧血の食事療法

 
貧血を予防・治療するためには、毎日の食生活において、朝食、昼食、夕食の3回を規則正しく摂らなければなりません。間食の摂りすぎや欠食は栄養のバランスをくずし、貧血になりやすいので注意しましょう.

(1)栄養のバランスのよい食事を摂りましょう

(2)鉄分を多く含んだ食品を十分に摂りましょう

(3)蛋白質を十分に摂りましょう

(4)胃腸を丈夫にしましょう

造血に関係する栄養素と食品

(1)鉄…………血色素を作る…(レバーを含む肉類・海草・ほうれん草などの緑黄色野菜・干しブドウなどの干した果物・ごま・貝類・大豆製品)

(2)銅…………造血を促進する…(レバー・スキムミルク・インゲン豆・バナナ)

(3)蛋白質……血色素を作る…(卵・肉・魚など動物性のもの)

(4)ビタミンC…鉄分の吸収…一般の新鮮な野菜類・果物類

(5)ビタミンB12…造血を促進…かきなどの貝類・粉乳・チーズ・卵黄・魚の血合肉

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