肝臓病の症状
更新日:2013-02-12
肝臓病の症状…
肝臓は【沈黙の臓器】といわれ、急性肝炎の場合をのぞき、ほとんど自覚症状はありません。
このため検診で検査値の異常を指摘され、あわてて医療機関を受診されるのが現状です。
【急性肝炎】

食欲不振・悪心・嘔気などの消化器症状、全身倦怠感(だるい)や頭痛・発熱・関節痛などの感冒様症状が初発症状としてみられ、その後、尿が褐色調となり灰白色便そして黄疸が出現します。経過とともにこれらの症状は回復、消失します。
【慢性肝炎・肝硬変】

全身倦怠感・食欲不振・違和感を訴えることがあります。急性増悪した場合は急性肝炎様症状もあります。その他皮膚症状として、病態が進行すると、体に赤い斑点(クモ状血管腫)、手のひらが赤くなる(手掌紅斑)男性でも乳房が大きくなる(女性化乳房)などがあります。
【肝不全・肝性脳症】
肝不全になると尿量が減少しお腹に水がたまります。≪腹水≫
腹水がたまると、患者さんは「太った」とか「お腹がでてベルトがきつい」などと表現されます。
さらに、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)や鼻血・皮下出血・紫斑などがおきやすくなります。≪出血傾向≫
さらに、脳症に進行すると朝晩の睡眠リズムが逆になったり、異常行動などがみられます。
合併症である食道や胃の静脈瘤が破裂しますと黒色便≪下血≫がでたり、血を吐く≪吐血≫ことがあります。この様な場合は緊急処置をする必要があります。
その他の肝疾患も自覚症状はほとんどなく、自己免疫性肝炎なども進行するまで顕性化した症状はほとんどなく、むしろリウマチなどの合併症から気付かれることがあります。
原発性胆汁性肝硬変なども「かゆみ」を訴える程度で、進行するまでは、症状がないのがほとんどです。