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ウイルス性肝障害

更新日:2013-02-12

肝炎を引き起こす原因で一番多いのがウイルス性肝炎です。(現在までにわかっているものは、A、B、C、D、E、G、H型肝炎ウイルス)。

決して『世間話』程度の理解ではなく、医学的に正しい知識を身につける努力を積み重ねることが大切です。

医者の説明が、一方的な押しつけであったり、きわめて大雑把な内容である場合は、十分に納得できるまで話し合うべきでしょう。そのような患者側からの要請にどの程度誠実に答える姿勢があるかも、医者選びの重要なポイントです。

肝臓病を理解する上での基本的な知識の整理をしましょう

肝臓病は、多くの病気がそうであるように、『急性期の肝障害(急性肝炎)』と『慢性期の肝障害(慢性肝炎、肝硬変、肝癌などの慢性肝疾患)』に分類されます。

A型肝炎ウイルス(HAV)

A型肝炎ウイルス(HAV) は、口から感染します。現在でも、食物などを介して、散発的に発生します。
慢性化はせず、すべて急性肝炎で終わります。時に劇症化がみられ、致死的経過をとることもありますが、ほとんどの場合、良好な経過をたどります。
公衆衛生事情の悪い地域(東南アジアなど)を旅行し、生水などを飲用して感染することが多く、そのような地域に旅行する場合は注意が必要です。今ではワクチンが開発されていますので、必要と思う人は利用すると良いでしょう。

B型肝炎ウイルス(HBV)

B型肝炎ウイルス(HBVは主に血液で感染します。3歳以上で感染した場合、特殊な例(高齢者や免疫不全状態にある患者では、時に慢性遷延化)を除いて、急性肝炎で終わるか、不顕性感染で抗体(HBs抗体)を獲得します。

ただし,急性期の感染(とくに変異株のウイルスの感染を受けた場合)の一部は劇症化します。

慢性期の感染における問題点は、ウイルスが人体に持続的に感染を成立させる(キャリア-化する)ことです。

これらは保因者(キャリア)と呼ばれ、健康保因者あるいは無症候性保因者とならない人は肝炎を発症して慢性肝炎あるいは肝硬変に進展します。
さらに,肝癌を合併することがしばしばみられます。キャリア化は3歳以下の乳幼児に感染した場合に起こります。多くは母児感染(垂直感染)ですが感染ル-トが不明の場合も少なくありません。この原因として推定されているのは、使い捨ての注射器を使わずに行われていた予防接種による感染(この場合は基本的には水平感染)です。
母児感染はワクチンの開発により予防可能となり、今後B型の慢性肝疾患は激減することが予想されます。

C型肝炎ウイルス(HCV)

C型肝炎ウイルス(HCV)は1989年にその存在が明らかにされたウイルスです。
従来『非A非Bウイルス』と呼ばれていた疾患の少なくとも9割以上はC型であることが判明しています。
このウイルスによる感染は慢性化しやすく、現在の慢性ウイルス性肝疾患の半分以上を占めています。
B型肝炎ウイルスと同様に、輸血などにより血液を介して感染しますが、性交渉による感染,並びに出産(母児)時感染などの可能性が考えられる症例もみられます。感染原因は輸血が約半数,その他覚醒剤などの経静脈注射,刺青などがありますが、原因の不明の患者さんも多くみられます。
このウイルスは、B型に比べ、穏やかに経過しつつ、徐々に慢性肝炎を進展させ、最終的には肝硬変,肝癌へと移行していきます。肝硬変に進展した場合の肝癌合併率は70-80%といわれており、治療可能な段階での早期発見が望まれ、肝臓専門医のもっとも情熱を注ぐテ-マの一つとなっています。

D型肝炎ウイルス

D型肝炎ウイルスは,B型肝炎ウイルスのヘルパ-ウイルスと言われ、Bのキャリアに感染が成立(デルタ感染)すると、劇症化を招くと言われ恐れられていますが、幸い日本ではほとんど発症はなく、ヨ-ロッパへの旅行者に稀にみられる疾患です。

E型肝炎ウイルス

E型肝炎ウイルスは日本には存在しない輸入病です。東アジアや中近東にみられ、経口的に感染すると言われているウイルスです。

G型肝炎ウイルス(GBV)

G型肝炎ウイルス(GBV)は1990年代になって発見されたウイルスで、C型肝炎ウイルスと一部遺伝子相同性をもつことがわかりました。血液感染し、慢性肝炎、肝硬変へと進展しますが長期観察ができておらず詳細は不明です。
C型肝炎ウイルスキャリアの2割に混合感染がみられ、インタ-フェロン療法に反応する症例もありますが、病態についての関わりは未解明です。

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