肝臓の構造
更新日:2013-02-12
肝臓は右上腹部にあり、私たちの体の中で一番大きい臓器で重さは約、1200gで赤褐色をしています。
少々の障害を受けても症状が現れない我慢強い「沈黙の臓器」で肝障害が80%程度に及んだとき、はじめて機能が低下するといわれます。また、7割近くを切り取れるほど再生能力の高い臓器でもあります。
肝臓は右葉と左葉に分かれていて、肝細胞の集まりである肝小葉がたくさん集まってできています。(450万~500万個)
その一つ一つは直径1~2㎜の多角形をしていて、肝動脈・門脈・小葉間胆管が走っていて、栄養や酸素を肝細胞に運んだり、そこで作られた胆汁を運び出したりしています。
小葉内では肝細胞が中心にむかって放射線状に並んでいます。一つ一つの肝細胞が私たちの体のさまざまな働きを調節する化学工場のような役割を果たしています。
門脈という特殊な血管
胃・小腸・大腸・膵臓・脾臓からの血液は、門脈という血管を通って肝臓に入り、毛細血管を通って、下大静脈から心臓に戻ります。
つまり、吸収した栄養分などが、直接体の組織へ運ばれて過剰に利用されないように、あるいは有毒物質などが直接全身に回ってしまわないように、肝臓で処理するために血液を運ぶ血管です。門脈は、肝臓に入る血液の約五分の四を占めています。
肝臓の働きはいわば「体の中の化学工場」といえます。食事からとった栄養素を材料にして、身体に必要なものを組み立てたり、保存したり、いらないものを分解・排泄したり、毎日大忙しで働いています。