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肥満の食事療法

更新日:2013-02-12

肥満の人が糖尿病や高血圧、心筋梗塞などになる確率は、そうでない人に比べてとても高いことがわかっています。糖尿病も肥満も、まず食生活を改善することが、とても重要です。

肥満とは、単に体重が多いといということではなく、体全体に占める脂肪の割合(体脂肪率)が正常な値よりも多い場合を指します。

ですから、スポーツ選手など、脂肪よりもむしろ筋肉の量が多くて体重がある場合は一概に肥満とはいいません。人間の体を構成する成分の内、一番多いのは水分で約50~60%、次に多いのが脂肪で約15~25%を占めています。
この割合が多いほど(目安としては男子で25%、女子で30%以上)肥満と診断されます。

また、肥満は遺伝的要素も多く含んでいます。家族や親戚などに肥満者がいる場合、その家系からさらに肥満者がでる割合も高いようです。
肥満の判定方法としては いろいろな判定方法が用いられますが 現在一番用いられているのがBMI(ボディマスインデックス)を用いて判定する方法です。これにより 理想体重を算出するには・・・・

身長(m)の2乗×22

・・・・で 計算し 理想体重の20%アップ以上の人を肥満と判定します

一般に肥満の人の食事療法は、食事制限をすることにより摂取カロリーを抑え、体内にたまった脂肪を燃焼させ、体脂肪率を下げる減食療法が代表的です。
体脂肪1kgは約7000kcal。つまり摂取カロリーを消費カロリーより減らし、赤字が7000kcalになれば、1kg体重が減るというわけです。

しかしここでいう食事制限は、摂取カロリーの制限はもちろんですが、単に少ないカロリーを目標とするものではなく、タンパク質やミネラル、食物繊維、ビタミンなど人間が生きていく上で必ず必要とされる栄養素をバランスよくとる必要があります。
その上で、肥満の原因となる糖質や脂質を抑える工夫をすればよいのです。
(→詳しくは糖尿病の食事療法をご覧ください)

これに運動療法を行い、消費カロリーを増やします。肥満は運動だけで解消するのはほとんど不可能です。日常生活で肥満に陥りやすい行動パターンを変えることで生活習慣を改善し肥満を解消する、「行動修正療法」というのも用いられます。減量には生活習慣の見直しから始めることが大切です。

肥満の原因を見つけよう!!

こんな習慣ありませんか?

1.人より食べるペースが速い

〈アドバイス〉 ゆっくり食べれば、食物の吸収も遅くなり、食後の血糖値の上昇がゆるやかになります。また満腹感も得られるようになり、食べ過ぎを予防します

2.不規則な食生活

〈アドバイス〉 夜型の生活、不規則な生活は太りやすいもの。同じ量を食べても夜食やまとめ食いは脂肪になりやすく肥満を作ります。正しく食事療法を行うために、1日3食、規則正しい食生活が有利です。

3.清涼飲料水やお酒をよく飲む

〈アドバイス〉 ジュースや缶コーヒーは砂糖が多くけっこう高カロリー。ブラックのものやお茶にかえましょう。
お酒は血糖コントロールを乱し中性脂肪を増やし肥満の原因に。また食欲をアップさせてしまうことも。医師に相談を!!

4.甘いものやこってりしたものが好き

〈アドバイス〉 洋菓子のように脂肪と砂糖が同時に含まれるものは太りやすいので注意!!脂肪を含んだ食事の後の和菓子も同じことです。また味の濃い食事は食欲を増し、食べ過ぎなるので注意!!

5.テレビを見ながら食べる

〈アドバイス〉 お菓子1個で太るわけではなく、だらだら食いが肥満のもと。食事のバランスも崩します。食べる頻度・場所・時間・量を決めておきましょう。間食も食べ方しだい。例えばまとめ食いを避ける意味でも牛乳や果物を間食にするのは良いアイディアです。

6.つきあいや外食が多くお腹がいっぱいでも出されたものは残さずに食べる

〈アドバイス〉 接待や宴会などの機会が多いと食べ過ぎになり、いつのまにかカロリーが多くなっていることがあります。また外食は塩分やカロリーが高く野菜も少ないので選び方に注意したいものです。量が多いと感じる時は、残すことも大切です。

7.ごはんは軽く1杯しか食べない

〈アドバイス〉 ごはんや油を制限してもおかずには無頓着な人が多いので注意!!肉・卵・魚・はたんぱく質と脂肪の混合物で、高エネルギー。おかずのとりすぎに気をつけ、ごはんは脂質も塩分もなく、適量とることで逆に満足感がありかえって食べ過ぎを防ぎます。

8.お酒を飲んだあとご飯やラーメンを食べる

〈アドバイス〉 アルコールは高カロリーです。飲酒の後にも夜食を食べると摂取エネルギーが多過ぎになり,脂肪として蓄えられてしまいます。つまみも揚げ物・トロの刺身・ナッツ類など高カロリーなものが多いので、注意しましょう。

9.野菜不足になっていると思う

〈アドバイス〉 野菜に含まれる食物繊維はコレステロールを体外に排泄したり、血糖コントロールを調える働きもあり、肥満解消には不可欠なもの。毎食しっかり食べたいものです。また低カロリーでボリュームを増やせ、満腹感も得られます。

10.運動習慣がない

〈アドバイス〉 運動不足だと、カロリーを消費できないだけでなく、代謝量も減り、太りやすい体質をつくります。肥満には食事療法が不可欠で、運動だけでやせるのは不可能ですが、運動もとりいれて痩せやすい体質に改善することも必要です

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